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2021年 2月 26日 笹本先生による物理講座②

こんにちは、担任助手の笹本です!

本日は、物理講座②ということで、前回の続きを紹介していきます!今回は、力、と運動方程式についてです!

③力

 

さて、力学を勉強していくと、『要は、物体が動いているから、その速度や位置を求めればよいのか』と気づくことになると思います。

ところで、例えば、机の上で静止していた物体が動き出したとしたら、なぜ動き出したのでしょうか?あるいは、動いている物体はいつかは止まるでしょう。それはなぜでしょうか?

 

答えは簡単です。それは物体に力が働いたからです。(机の上で静止していた物体が動くのは、例えば、その向きに誰かが押したから。動いている物体が止まるのは摩擦力が働くから。)

この例から分かるように、力学を学ぶには、この世の中にはどのような力が存在するのかを知らなければならないのです。ここで、高校力学に登場する力をご紹介します。(各自、どのようなときに働く力なのか理解できているでしょうか。確認してみてください。)

・重力

・弾性力

・垂直抗力

・摩擦力(静止摩擦力と動摩擦力)

・張力

・浮力

(※圧力は力ではありません。)

 

重力を除いては、接触物体から力が及ぼされていることを覚えておきましょう。重力は空中に物体があって何も接触していなくても下向きに働く力です。しかしその他の力は全て他の物体との接触による力であることを忘れないでください。例をいくつか挙げると、張力は糸と物体が接触していることで生じていますし、浮力は物体と周りの流体との接触による力と解釈できます。

そして、意識ができている人も多いと思いますが、力は向き付きの物理量です。

「どの方向にどれだけの力がかかった」という表現の仕方をします。

なので、皆さんはあらゆる物理的な状況において(向きも含めて)正しく力が書き込める練習をしましょう。これができないとお先真っ暗になってしまいます。どの向きにどのような力が働くかを書き込む問題をしっかり理解しましょう。

具体的な問題例はこんなものがあります。

 

④運動方程式

 

力が正しく書き込めるようになったら、もう力学の70%は終わりです。

なぜなら、ニュートンが導き出した普遍的な法則、つまり運動方程式があるからです。

運動方程式は、

   

(:物体の質量、:加速度、:物体に働いている力)

で与えられます。

ここまでで、力学のエッセンスは終わりです。これを使ってどのように、問題を解くかというと、

 

1.③で学んだ手順で力を図示します。

2.運動方程式を立てます。物体の質量mは基本的には問題文で与えられます。

3.2.の運動方程式から加速度aを求めます。

4.加速度が分かったので、その物体の速度及び位置の情報が分かり、問題が解けます。

 

(4.では、②でまとめたように加速度が分かれば、速度及び位置の情報が出せるということが効いています。忘れてしまった人はふり返ってみましょう。)

今回はこれで以上です。これまでは、基本的な内容でしたが、次回、火曜日は力学量についてお話していきます。

お楽しみに!